まず各足の True Range を、High から Low を引いた値、High と前の Close の距離、Low と前の Close の距離という非負の三距離の最大値として求めます。ATR はこの系列を選んだ方法と期間で平滑化します。設定とデータ源も結果の意味を構成します。
TradingView は TR を High − Low、High と前の Close の差の絶対値、Low と前の Close の差の絶対値の最大値と定義します。これらの合計ではありません。絶対値で符号を除くため、価格が変わらなければゼロになることもあります。 [TradingView — ATR]
Fidelity は True Range が価格ギャップを含むと説明しています。前の Close が現在の High–Low 区間外なら、High − Low だけでは距離全体を捉えません。そのため TR は現在の足の高さを上回ることがあります。 [Fidelity — ATR]
Fidelity は 14 期間を一般的な長さとして挙げており、固定法則ではありません。期間は日中、日、週、月でも設定できます。ATR の比較には同じ時間足が必要です。長さを変えると感度と計算に入る履歴量が変わります。 [Fidelity — ATR]
Fidelity は漸化式 ATR = (前の ATR × (n − 1) + 現在の TR) / n を示しています。TradingView の標準は RMA で、SMA、EMA、WMA も選べます。同じ長さでも方法が違えば値は異なり得て、最初の値には初期化も必要です。 [Fidelity — ATR] [TradingView — ATR]
TradingView は価格単位の ATR と、ATR / Close × 100 で求める ATR% を区別しています。百分率計算にはゼロでない Close が必要です。価格水準の違う資産の絶対 ATR を同じ相対変動率として比較せず、百分率設定と価格設定も区別します。 [TradingView — ATR percent]
TradingView は足の確定前に High、Low、Close が継続的に変わると説明しています。High または Low が変われば現在の TR と ATR も変わり得ます。特にチャートとテストを比べるとき、足の途中の値と確定後の値を区別します。 [TradingView — Repainting]
Fidelity は ATR に方向性がないと強調しています。上昇は売り圧力にも買い圧力にも伴います。ATR の倍数はストップ距離のルールになりますが、約定価格や最大損失は保証しません。TradingView のシミュレーションでは注文価格、約定、スリッページを区別します。 [Fidelity — ATR] [TradingView — Strategies]
TradingView の戦略には具体的なロジックと約定モデルが必要です。ATR をポジション量、フィルター、決済に使うのは追加の判断です。テストでは時間足、平滑化、手数料、スリッページを保持します。overfitting は見かけの優位性を生む場合があります。 [TradingView — Strategies]
価格ギャップ後の狭いローソク足
理解を深めるには、この項目とあわせて次もお読みください ボラティリティ, Candlestick chart, Stop-loss, Position Sizing, Backtesting, Technical indicator. 次の項目からも参照されています Average Directional Index, On-Balance Volume.
01ATR の上昇は価格の上昇を意味しますか?+
いいえ。ATR は非負の距離を使います。急騰時も急落時も上昇し得ます。方向は価格系列そのものや別のルールで説明する必要があります。
02ATR の倍数だけ離したストップは最大損失を保証しますか?+
いいえ。選択した距離ルールにすぎません。実際の約定は注文種別と取引可能な価格に依存し、ギャップやスリッページで損失が変わることがあります。ATR はこの不確実性を取り除きません。